披露宴が終わって。

あたしは光を連れて、誰もいない教会に来ていた。

…だってこの教会、海に面してて
眺めが良くて、すっごい気に入ったんだもん。


「幸せそうだったな、親父達」

満足そうに微笑む光。

「うん…本当に良かった」

1人であたしを育ててくれたお母さん。

これからはもう、辛い思いなんかしなくていいんだね。

長い時を経て、結ばれた2人。

何かドラマチックだなあ…


「輝、ここに来て」

いつの間にか祭壇前に立っていた光が
あたしを呼んだ。