「…輝。辛かったよね。ごめんね…」 「お母さん…っ!」 2人で抱き合って泣く。 テラスはほぼ貸し切り状態だったから 人目を気にせず、思いっきり泣いた。 親の恋愛と。 自分の恋愛。 あの頃悩んでいた事は、 長く短い時空の感傷。 だけどもう… 涙は要らなくなるんだね。 止まない雨なんかは無いって 教えてくれたのは…… あの燃えるような赤色の日々。 ただひたすら君を想ったあの…日々。