得意気に言う仁に、戸惑うあたし。
「えっ、と…それは、どういう事?」
「実はさ、俺あの2人が喧嘩できるように仕掛けちったんだ」
「喧嘩?仕掛けた、って…」
「そ、喧嘩」
喧嘩が出来るように、って一体どういう事なんだろう。
2人とも喧嘩をしたがってたって事?
でもそれなら勝手にすればいいのに…
てか、何が原因で喧嘩するのよ?
「よく分かんない。ちゃんと説明してよ、仁」
「悪ぃ悪ぃ。」
仁はそう言うとベッドに座って、真面目な顔で話し始めた。
「今日の練習ん時に、大地と話したんだけどさ。その時アイツが言ったんだ。
“輝の心の中に俺はもういない”って。
俺、それを聞いてちょっとビックリしちまって。だってアイツ、どんな事があっても輝だけは離さないだろうと思ってたからさ」
大地…
やっぱり、君は…


