「どういうつもりだよ?」
はっきり言って、俺の言ってる事は支離滅裂だ。
大地と輝は付き合ってる。
手を握るなんて当たり前で。
でも…俺は、輝が好きなんだ。
誰よりも。
「光こそどういうつもりだよ?
俺らが付き合ってるって、分かってるはずだろ?
それに光には、ちゃんと彼女もいるだろ」
忘れていた星野の存在。
そういえば、付き合う事になっちまってたんだ…
「…あれには、理由があんだよ」
「あっさりと別れを告げて、すぐ彼女まで作って…
それだけ輝を傷付けといて、“どういうつもりだ?”って…笑わせんな」
「……っ」
大地に胸ぐらを掴まれる。
「お前にはもう輝といる資格なんてないだろ!?散々泣かせといて、今更彼氏面かよ!!」
あまりの迫力に、言葉を失う。
こんな大地は、今まで見た事がない。
「俺だって…」
胸ぐらを掴んでいた手が揺るまる。
「…輝と付き合ってっけど、不安ばっかなんだよ…」
切ない大地の声。
本気で、輝を想ってるんだ…
俺と同じく。
…もしかしたら…
俺よりも。


