部屋は結構広くて快適。

涼しくて、外の眺めも最高で。

1人で使うには大きすぎかも。

無造作にベッドに荷物を置いて、優奈に到着したことを知らせようとすると。


コンコンッ。

ドアのノック音とともに開かれるドア。

「おいお前」

「え、光………!?」

かなり不機嫌。

てか怖い。

「ちょっと…!いきなり入ってこないでって家でも言ってるじゃん!!」

「何避けてんだよ」

「え?」

…やっぱり…バレてた?

「何が“バス酔いする„だよ。ウソだろ」

「だって……!2人とも不機嫌なんだもん、あの状況はさすがに…」

「昨日言った事、忘れてんな」

「へ?」

光は不機嫌な顔のまま、手をあたしの顎に添えた。

半ば強引に顔を上げさせられる。

「言ったろ?俺から離れんなって」

「…だけど、あたし…」

「有言実行。守れ」

それだけ言うと、光は部屋を出てった。


有言実行…!?

いや、言ったのはあんたじゃん!

あたしは何の了承もしてないんだけど!?


…大地…。

どうしたらいいの?