それから、ステパフォも大成功に終わり、そろそろ学校祭も終わりに近付いてくる。

今は、あたし達のフリータイム。

当番が当たっていないため、校内を自由に見て回れる。

「あ、約束の時間になったから、ちょっと行ってくるね?」

「「「行ってら♪♪」」」

さっきまで一緒に回ってた優奈達と別れて、大地の元へ走る。

彼氏の、ところへ。


「お待たせ……!」

「何そんな息切らしてんだよー、そんな急がなくても」

「ううん、大丈夫…行こっ!」

…さっき、ぼんやりしてたのを、大地は気付いているのかな。

勘が鋭いから…この人。

でも、気付いている様子は無くて。

ひとまずホッとする。


2人で一緒に、各クラスの屋台や、出し物を見て回る。

先輩方に誘われて、次々に回っていく。

サッカー部で活躍する大地は顔が広い。

あたしもマネージャーではあるけれど、先輩とはあまり関わりがない。

そんなあたしでも、快く接してくれる先輩方。

おかげで何か色々サービスしてくれて、気付けば両手に荷物。

…フレンドリーパワー…