春色デイジー

「ていうか、私こんな所に居て良いんですか?」


今更だけども、聞いてみた。一応。


「大丈夫なんじゃない?」

「あー、やっぱり」

「ほう」

「(……!?)」


ぐい、と距離を詰められて顎を長い指に絡め取られる。否応無しに合わせられる視線。何かを見定めるようなそれは逸らすことを許さない。

近い……!相変わらず五月蝿く騒ぐ鼓動をどうにかして!


会話は予想通りの展開だったから、驚くことはなかった。プラスαの詰められた距離は予想外。


完全に弄ばれている自分を情けなく思いつつ、楽しそうに口角を上げる先生に、何ていうか、それが先生なんだとようやく自分自身に理解させた。



コーヒーをゆったりと堪能する午後4時。


あまりに静かで穏やかで暖かい。しかし、私には少しばかり刺激が強め。


この教室だけが、学校という狭い世界から切り離されたのではないかとさえ錯覚する。