先生と肩を並べて歩く。私の目の位置で先生の肩が揺れる。
「これ、1人で持てますよね?」
「んー?まあね」
「帰っていいっすか」
「駄目」
「何故です」
ふふ、と笑って軽い調子で謝る先生に謝る気なんて微塵も無いのだろう。寧ろなんだか楽しそうだし。別に謝って欲しいとかじゃないんだけど、なんかムカつく。
「(先生なんて女子高生たちにプレスされて、ぺらぺらになってしまえ!)」
「何か?」
「いえ、何も」
運ぶ辞典の上にさらにもう1冊、先生の持っていた和英辞典まで乗せられた。何もって言ったのに……!鼻歌なんて歌う姿が、非常に加虐的なものに見えてならない。
はあ。
先生のペースに巻き込まれると思考を止めさせられてしまう。まあいいか、と思ってしまう。だから厄介。
右斜め上。先生を見上げると目が合った。
音に出さずに動いた唇は、空気と視覚を通して私に伝わる。
「(…ち、び、)」
嗚呼、はやく、プレスされてしまえ。
不機嫌丸出しの私を見て、何がそんなに面白いのか。顔を背けても、小刻みに揺れる肩がなんかもう鬱陶しい。ちらりと見えた目尻に涙を溜める、少し幼く見える表情さえ胸騒ぎがして鬱陶しい。きっと梅雨のせい。
ごちゃごちゃとした感情ぶつけるかのように睨み付けると、鼻で笑われたので悔しくて顔を背けた。
訪れた静寂に溶けるのは、ただ私達の地面を踏み追いかけっこのように戯れる足音と、運動部の掛け声のみ。
「これ、1人で持てますよね?」
「んー?まあね」
「帰っていいっすか」
「駄目」
「何故です」
ふふ、と笑って軽い調子で謝る先生に謝る気なんて微塵も無いのだろう。寧ろなんだか楽しそうだし。別に謝って欲しいとかじゃないんだけど、なんかムカつく。
「(先生なんて女子高生たちにプレスされて、ぺらぺらになってしまえ!)」
「何か?」
「いえ、何も」
運ぶ辞典の上にさらにもう1冊、先生の持っていた和英辞典まで乗せられた。何もって言ったのに……!鼻歌なんて歌う姿が、非常に加虐的なものに見えてならない。
はあ。
先生のペースに巻き込まれると思考を止めさせられてしまう。まあいいか、と思ってしまう。だから厄介。
右斜め上。先生を見上げると目が合った。
音に出さずに動いた唇は、空気と視覚を通して私に伝わる。
「(…ち、び、)」
嗚呼、はやく、プレスされてしまえ。
不機嫌丸出しの私を見て、何がそんなに面白いのか。顔を背けても、小刻みに揺れる肩がなんかもう鬱陶しい。ちらりと見えた目尻に涙を溜める、少し幼く見える表情さえ胸騒ぎがして鬱陶しい。きっと梅雨のせい。
ごちゃごちゃとした感情ぶつけるかのように睨み付けると、鼻で笑われたので悔しくて顔を背けた。
訪れた静寂に溶けるのは、ただ私達の地面を踏み追いかけっこのように戯れる足音と、運動部の掛け声のみ。
