嘘つきラビリンス

「見て! 恋羽さん!」


そう言ってロフトにもってあがった低反発マットの上でゴロゴロ転がるトーマ。


「スッゴく気持ちいい! 寝袋と全然違うよ!」

「当たり前でしょ?」

「うわー、僕めちゃくちゃ幸せ! 今から寝ようかな?」

「まだお昼よ」

「あ、ご飯作ろっか? 僕の塩焼きそば結構美味しいよ!」

「あ、それ食べたいかも!」

「じや、材料買ってくる!」

「いいけど、このあたりのスーパー知ってるの?」

「駅のやつ?」

「あー、あそこはダメ。野菜がイマイチなの。そっちじゃなくて大通の向こう側の――」

「うん」

「一緒に行こうか?」

「うん!」


なんか、可愛い弟か妹が出来たみたい。

こんな生活も、悪くない?

なんて思い始めてる私は、トーマにまんまと填められてるんだと思う。

けど、ま、いっか?