嘘つきラビリンス

「早速ですが、最近ちゃんと運動してらっしゃいますか?」

「えと、いえ……」

「年を重ねていくことで低下する筋肉量が今問題になってるんです」

「はあ……」


本気でしまった。

こんなとき、どうやって断ればいいか分からない。


「毎日運動といっても忙しい社会人には無理だと思いませんか?」

「……ですね」


自分が営業をやってるのもあるかも。

無碍に断られる虚しさを知ってるからバタンとドアを閉めることも出来ない。

いつもなら居留守使うのに――。


「そこで当社が開発したウルトラバーニングアンダーウェアです! これは普段着ているだけで普通の生活をしていても筋肉を使わせる効果がありまして……」


あー、でもこんな長く説明させといて『要らない』なんてもっと言えない!

どうすれば――。