嘘つきラビリンス

「おはよう、恋羽さん」

「きゃあ!」


突然の声に思わず叫ぶと「どうかした?」と鏡の向こう側で少し心配そうな顔をしたトーマが見えた?


「もしかしてゴッキー?」


はい?

ごっ……


「――いっいるの!?」


飛び跳ねるようにすぐ近くの何かにしがみついて辺りを見回す。


「いや、恋羽さんが悲鳴あげるから見つけたのかなって」

「みみみみ見てないっ!」

「そ、良かった。でも見つけたら教えてね? 僕が退治してあげるから」

「出来るのっ!?」


しがみついたものを見上げれば、ふわりと笑う顔がある。
そしてその顔は、


「うん、慣れてるから」


頼もしい言葉を私にくれた。