嘘つきラビリンス

なんかこそばゆい。

なんだろう? この空間。


「えと、いつもならもっと遅いんだ? ホストって大変ね」


誤魔化すようにそう言うとトーマは「そうかな?」と返す。


「日中フリーだからね。それより恋羽さんこそ、いつもこんな夜更かしさんなの?」


確かにこんな時間、美容にも健康にも悪すぎる。


「いつもなら寝てるけど、ちょっと考え事してたっていうか」

「考え事? 何?」


そう言って私の隣にボスッと座る。


「僕でよければ聞くよ? 商売柄聞くのは得意なんだ」

「わっ!」


揺れるスプリングに私の体が勝手にトーマに倒れそうになる。

ちょっ、近いっ! 腕あたってるし!


「べ、別に誰かに聞いて欲しいわけじゃ!」


そう答えて50センチお尻をずらしてトーマから離れた。


「そっか……」


あ、もしかして今の態度悪すぎ!?