嘘つきラビリンス

指先に金属の感触があって、それを確かめると、


「あったぁ!!」


スペアの鍵だった。


「そっか! 引っ越してすぐ、小物入れるところがなくてここに入れたんだった!」


見つかると思い出す要領の悪さに苦笑いしたくなるけど、結果オーライ。


「なんか、スッキリ?」


足元にある紙袋を見てそう呟いてみた。

さすがにこれは売れないだろうから明日のゴミに出しちゃおう。

こんなことをしていたら窓の外はすっかり夜だ。


「晩御飯、かぁ……」


もうこんな時間だしコンビニで、なんていつもなら思うのに、なんとなく今日は自炊しようか? なんて思うのはトーマの味噌汁のせいなのか。