嘘つきラビリンス

どんどん捨てられていく。

元々要らないものばかり置いてたから当たり前と言えば当たり前なんだけど……。
ほかに置いてあったのは昔の本とか雑誌とか、使わなくなったバッグや時代遅れの靴やブーツ。


「これは売りに行こうか?」

「はい? こんなのどこに売りに行くのよ」

「リサイクルショップ」

「無理だって買取なんて」

「大丈夫、きっと買い取ってくれるよ。まだ綺麗だもの」

「ちょ、トーマ!」


止めようとしたけれど、トーマはそれをそばにあった紙袋に全部入れてしまった。

紙袋の縁からバッグやブーツが見える。

もう時代遅れもいいとこだ。それでも捨てられなかったのはその当時お気に入りだったからっていうのと、高かったから。それなりに思い入れがあるものはなかなか手放せない。

といってもこれらをまた使うことは永遠にないとは思うけど、私だけならやっぱり処分出来ないだろう。

それをこのトーマはいとも簡単に整理してしまった。

多分、第3者だから出来るんだろうけど。