嘘つきラビリンス

「ほら、寝室は恋羽さんの部屋でしょう?」

「あ、当たり前でしょ!?」


ってか、この部屋全部私の部屋よ!

叫ぶ私にトーマはニコリと笑うから、脱力してしまう。

なんだろう、この子。調子が狂う……。


「僕はね、リビングのソファに寝てもいいんだけどそれじゃ恋羽さんが寛げないかなって」

「……そう、ね」


確かに。

仕事から帰って来たらソファに座ってぼーっとしてたいし、朝起きてすぐだってソファーに座ってゆっくりとニュースを見たい。

そんなときにトーマが寝てたら困る、よね?


「だから、あのロフトを僕の部屋に頂戴?」


そう言ってトーマが指差したのはリビングから見えるロフトだった。

といっても――。


「でも、あそこ物置っていうか」


うちは玄関から入ってすぐにキッチンとリビングになってる。その玄関の上がロフトになってるんだけど……。

引っ越してから要らないものを全部そこに置いてるから本当に物置状態だ。