嘘つきラビリンス

「家に帰るくらいならヒモやる」

「はぁ!?」

「そんできっと僕は女主人から薬浸けにされて廃人になるんだね。まだ18なのに」

「ちょっ、なんの話をっ」

「まだ未来ある青年を恋羽さんは見捨てるんだ。きっと一生忘れられないね。ってか忘れさせないから」

「なっ!?」

「絶対、化けて出るから」

「――っ!!」


さっきまで捨て犬の顔だったのに、下から見上げるトーマの顔はまるで悪魔――。


「クスリやって死んじゃうからさ、きっとやせ細って目玉かギョロッてなってさ、指から爪なんて剥がれて、でもその手で恋羽さんを捕まえるから」

「ひっ!?」


彼の手がコップを持っていた手を掴むから、思わず悲鳴をあげてしまった。

その拍子に、手から落ちたコップが床にゴトンと落ちる。

幸い、割れなかったけどゴロゴロと転がっていく音が思ってた音より低くて、背筋が冷たくなった。