庭を通り過ぎると
「紫愛こっちー」

私を呼ぶ紘夢がいた




「へ?なんで?
崎本さんは?」


崎本さんは長年私の家に仕えている執事さん
チャームポイントは綺麗な白髪と髭
優しいおじ様な感じ

私の送迎をしてくれる……はず



「あぁ、今日は大学昼からでいいから

俺が送ってくよーん」



あぁ、さっき部屋から出て行ったのは車を用意するためだったんだ



「はーい、乗って?」

「ん」


とりあえず車に乗ると、ゆっくりと家を出発した