(えっ!?)



びっくりして、心臓が口から飛び出しそうだ。
高坂さん、一体何を!?
冗談なんだろうか?
だったら、私も冗談で返さないといけないのかな?



「は、はは、ははは。
い、良いですよ。
シュウさん、かっこいいし、お金持ちだし。大歓迎です。」



(あ、あれ?なんか雰囲気がおかしい?
私、もしかして失敗した?)



「そ、そうか。
良かったな、シュウ。
美幸ちゃんが、結婚してくれるそうだぞ。
これで、俺も安心だな。」

「そうなんですか。」

「なんだ、シュウ。
もっと喜べよ。」



シュウさん、なんだか機嫌が悪いよ。



(わっ!)



今、私の事、睨んだよね?
絶対、怒ってるじゃない。
私、失敗したんだ。
どうしよう!?



「美幸とシュウが結婚したら、俺とシュウは兄弟になるんだよな。
野々村さんともそうなるし、なんか楽しいよな。」

「本当だな。戸籍上とはいえ、血族になるんだよな。
本当に楽しいよな。」

兄さんも高坂さんも、何、気楽なこと言ってんの!?



「俺の事より、カズさんはどうなんです?
今のままじゃ、将来は孤独死かもしれませんよ。」

「シュウが落ち着いたら、俺だって誰か探すさ。
シュウが落ち着かないと、とても自分のことなんて考えられない。」

高坂さんは、優しい視線でシュウさんを見つめてた。