「わぁ、いっぱいだね。」

「今日は、招待客だけらしいのじゃがな。」



次の日、私たちは兄さんの車で、シュウさんの店に向かった。
考えてみれば、最近はお店にはかなり行ってない。
シュウさんには普段会ってたから、久しぶりな感じはないけれど。



「もうっ!わからない人ね!私は良いのよ!」

「あ、だ、ダメですよ。」



大きな声に振り向くと、そこにはタカミーさんがいた。
タカミーさんもかなり久しぶりだ。
なんだか、少し痩せたみたい。



「あ~っ!カズ!
美幸ちゃん達も!」

「あ、お、お久しぶりです。」

手を振りながら、タカミーさんが私たちの所にやって来た。



「あ、あの……」

「あのね。私はシュウとはファミリーみたいなものなの、分かった?」

タカミーさんに着いてきた若いホストさんが、どこかに走っていった。



「もうっ!本当に失礼しちゃうわ。
今日は、招待客だけだから、入れないとか何とか言って。」

「タカミー、久しぶりだね!」

「あ~ら、アッシュ、久しぶり!」

「本当に久しぶりじゃな。忙しかったのか?」

「忙しいなんてもんじゃないわよ。
この一年、フランスを中心にヨーロッパを回ってたのよ。
講師として呼ばれてね。
もう、毎日くたくただったわよ。」

タカミーさんは、大袈裟に溜め息を吐いた。