野々村さんは、兄さんの本性をわかってない。
女癖が悪いことはわかってるはずなのに。
どうしよう?
どんな風に話せばわかってもらえるかな?



『野々村さん、兄さんのことは絶対好きになったらだめだよ。』

とりあえず、またストレートに送ってみた。



『どうしてですか?』



(え!?)



わかってる、とか言われるのかと思ったら、どうしてですか?って、これはやばいよ。
えー…もしかして、野々村さん、すでに兄さんのことを好きになってる?
わぁ…どうしよう!?



『だから、兄さんにとって恋愛はいつも遊び…いや、暇潰しみたいなもんなんだよ。
万一、野々村さんが兄さんのことを本気で好きになっても、結局は傷付くだけだから。』

今回もハッキリ書いた。
ハッキリ書かないと通じないと思ったから。
またしばらく間が空いた。
野々村さん、本当に兄さんに惹かれてるのかな。
困ったなぁ。



『大丈夫ですよ。
私は青木さんに本気になったりしませんし、青木さんも私なんか相手になさらないでしょうから。』



え?どういうこと?
素直にとって良いの?
それとも、野々村さん、キレちゃった?怒ってるのかな?