「えっ!?そ、そうなんですか?」

「あぁ、そうなんだ。
せっかくうまくいくと思ったのにな。」



夕飯を食べて、まったりしてる時、突然電話が鳴った。
画面に出ていたのは、シュウさんの名前。
びっくりしたけど、出ない訳にはいかない。



恐る恐る電話を取ってみたら、シュウさんは驚くべきことを言ったんだ。
なんでも、シュウさんはタカミーさんに、兄さんと野々村さんが付き合うことになったと話したらしいんだけど、そしたら、タカミーさんは激怒して、野々村さんには絶対に兄さんを渡さないって言ったんだって。



「えーっと…なんでですか?
私とシュウさんの時は、どうにか諦めてくれたんですよね?」

「そうなんだ。まぁ、告白の現場を見たっていうのもあるかもな。
怒ってたけど、諦めたみたいじゃないか。」

「じゃあ、なんで、兄さんのことは…」

「俺にもわからない。
俺たちのことがうまくいったから、カズと野々村さんにも同じようにやれば良いと勧めたのに。」



そうだよね?
なんで、私なら良くて、野々村さんはだめなのかな?
そんなのおかしいよね?



(あ…!)



「あ、あの…もしかしたら、付き合ってる振りをしてるだけだって、バレたんじゃないでしょうか?」

「それはないな。確かにあいつはカンが良い所はあるけど、超能力者じゃないんだ。そこまではわかるはずがない。」