『そうですよね。
青木さんもシュウさんも、最近は彼女さんがいらっしゃらないとは意外ですね。』

『本当だね、二人共、どうしたんだろうね?』



確かに意外だけど…
そのおかげで、私にはもったいないような役が回って来たのだし、それは幸せ以外の何物でもない。
自分勝手な想いだけど、私はこの幸せを素直に受け入れたい。



『その後、シュウさんからは何か連絡がありましたか?』

『いや、それが何もないんだよ。
あ、でも、兄さんも野々村さんと付き合うふりをするってこと、伝えとかなきゃね。』

『そうですね。』

『わざわざ言わなくても良いかな?
兄さんから連絡するかもしれないし。』

もしかして、美幸さん…シュウさんと連絡するのが恥ずかしいのかしら?
私も青木さんに連絡する時はちょっと緊張してしまうけど、そんな感じなのかしら?



『でも、美幸さんはシュウさんから伝言を頼まれたわけですし、やっぱり美幸さんが連絡された方が良いのではありませんか?』

美幸さんとシュウさんには極力親しくなって欲しいから…
こういう連絡だって、やっぱりした方が良いと思うのだけど。



『そうか。わかったよ。』

美幸さんからの返信にほっとした。