赤い流れ星3





「美幸さん…どうかなさったんですか?」

「え?」



考え事をしてる時に、野々村さんから声をかけられて…一瞬びっくりした。



(あ…そうだ。今日からしばらく野々村さんと二人部屋だったんだ。)



「ご、ごめんね。なんか、ぼーっとしてた。
……疲れたのかな?」

「いえ、大丈夫ですよ。
それより、さっきはあまり召し上がってなかったみたいですが、もしかして、お口に合いませんでしたか?」

「え?あ…あぁ、そうじゃないんだけど…
うん、多分……疲れたからだよ。」

咄嗟には言い訳が思いつかなくて、なんでも疲れのせいにしてしまう。



「大丈夫ですか?」

「うん、全然、大丈夫。」

「冷蔵庫にジュースがありますけど、飲まれますか?」

「え…っと、うん、そうだね。
いただきます。」

どっちでも良かったけど、せっかくだからもらうことにした。



「はい、どうぞ。」

「ありがとう……」

シークヮーサーと書かれたそのジュースは、甘酸っぱい味だった。



「野々村さん…苦言っていうのか、その人のことを思って言う言葉って…
どんな人なら言って良いのかな?」

さっきからずっと気にしてたせいか、私は野々村さんにそんな質問をしていた。