赤い流れ星3





「旅行?それは楽しそうだね!」

二件目の旅行代理店から、たくさんのパンフレットをもらって帰った。
リビングでそれを広げていたら、早速、マイケルたちがのぞきに来た。



「でも、ゴールデンウィークはもう彼女と約束しちゃったんだよね。
なかなか会えないから、ゴールデンウィークの間はずっと一緒にいるって。」

マイケルが切ない声で呟いた。



「そうか…じゃあ、仕方ないな。」

「え?彼女も連れて来ちゃえば?」

「それはさすがに無理でしょう。
彼女はボクと二人っきりで過ごしたいんだよ。」

アッシュが、マイケルの言葉を冷やかすように口笛を吹いた。
その時、美幸がリビングにやって来た。



「美幸、ちょっと来い。」

「何?」

「おまえ、ゴールデンウィークの予定はないだろ?」

「え……な、ないこともないよ。」

「あるのか?」

「……決まったのはないけど……」

何だ…結局ないのか。
どうせ、そうだろうとは思っていたが…



「ゴールデンウィークに、みんなで旅行に行くぞ。」

「えっ!?旅行?みんなって?」

「俺達と大河内さんと、シュウと…」

「えっ?シュウさんも?」

美幸は、戸惑ったような表情を見せた。
シュウが来られるかどうかはまだわからないが、大河内さんが誘えば、まず来ないことはないはずだ。
シュウが来れなければ、この旅行の意味はほとんどないに等しいから、なんとしても来てもらわないと困る。