そんなことを思ったら、頭の中にシュウさんの顔が浮かんだ。



「憧れ」って言葉にぴったりの人。
何もかもが格好良い。
着てるパジャマもブランドものかなんだかよくはわからないけど、すごく格好良いもので…
本当に素敵だな…
ここんとこ、毎日、シュウさんと話す機会があったけど、なおさらそう感じるようになった。
見た目も声も話す言葉もすべてが格好良すぎるんだ。
あんなシュウさんのハートを射止める人は、一体、どんな人なんだろう?



きっと、綺麗で頭が良くてスタイルも性格も良くて…
滅多にいないような素晴らしい人なんだろうな。
少なくとも私とは全然違う人だ。



そう、シュウさんにとっては私なんてゴミ…アウト・オブ・眼中。
憧れの君は、宇宙の彼方って感じかな。
まぁ、そのくらいのことは私にだってわかってる。
私が書いた携帯小説の神咲愁斗も格好良くてモテモテって設定だったけど、そのシュウがひかりに恋するのはまさに携帯小説だから。
現実にはそんなこと、あるはずない。
地味であんまり可愛くもない女の子が、モテモテの男性に好かれるなんてのは、仮想の世界だけでのこと。



(そんなことくらい、わかってる…)



だけど、そういう甘い夢を見るくらい、別に罪じゃないよね。
また久しぶりに小説の続きでも書こうかな…?
続きも何も、まだあのお話は始まったばかり。
神咲愁斗や主人公・ひかりの設定を考えて、二人が出会い、シュウがひかりにひかれていくところを書き始めたところだ。
そう、ひかりは今までシュウが出会ったことのないタイプだった。
初めて会った時からなんだかわけもわからず気になってて、それで早速アプローチをするものの、ひかりは晩生だからなかなかちゃっちゃとは進まなくて…
そういうのが余計にシュウの心に火をつけて、シュウはますますひかりのことが気になっていく…みたいな。



ないよねぇ…
現実には絶対にないシチュエーションだ。
まず、シュウさんみたいなタイプが私みたいなのを気にするはずがないもんね。
なんか、変な女…とか、ダサい奴…とか、思うとしたらそんなところだろうね。



でも、小説はなんでもありだから…!
って、それじゃあ、恋愛じゃなくてファンタジー??