「そういうことだから、日曜は空けておいてくれ。」

「わかりました。
いや~、楽しみやわぁ。
どんなパーティになるんやろか。
KEN-Gさんのことや、またどえらい派手なもんになるんやろうなぁ…」

日曜に、KEN-Gの屋敷で、ネイサンの歓迎パーティを開くことになったそうで、そこに俺と数名のホストが呼ばれた。
はしゃぐ慎二の隣で、純平はなぜだか浮かない顔をしていた。



「どうした、純平…
なにか用でもあったのか?」

「い、いえ、別に…
ただ、どうして僕なんかが呼ばれたのかなって…」

「なんだか、急におまえのことを思い出したみたいだったぞ。
最初、テーブルに着いてたことを思い出したんじゃないか。」

「そうですか…」

あのKEN-Gのことだ。
特に深い意味なんかはないと思うが…



純平も最近は新人の面倒をみることで疲れていたのだろうが、日曜はゆっくりしたかったのか…



「シュウさん、また今度も男ばっかりなんですか?」

「いや、なんでも今度は美咲さんやひかりも来るみたいだ。」

「えっ!ひかりちゃんも?」

「おや、純平さん…ひかりちゃんが来るてわかったら、えらい喜びようやないか。
わかりやすいわぁ…
ひかりちゃんも純平さんのことはお気に入りみたいやし、ええなぁ…ラブラブですやん。」

「慎二、つまらないことは言うな。」

なぜだろう?
慎二の言葉が、妙に俺を苛つかせた。
純平の態度にもだ。



「とにかく、日曜はプライベートであってプライベートではない。楽しむのは構わないが、あくまでも接待だと思ってやってくれよ。」

「わかってますて~!
あぁ、それにしても楽しみやわ。」

慎二が、すでにKEN-Gの屋敷に行ったことがあることを、ついうっかり口を滑らかさないかと少し心配したが、あいつはやはり優秀な男だ。
それは杞憂に終わった。



それにしても、一体、何度、歓迎会をすれば気が済むんだろう?
金持ちの考えることはよくわからない。