「いらっしゃいませ~」

「わお!圧巻だね!」



次の日、早速、俺達はシュウのホストクラブに連れて行ってもらった。
男同士でホストクラブなんて、少しおかしな気はするものの、マイケル達はなんとも思っていない。
俺もあんまり深く考えずに、ただ、今のシュウの様子を見るだけのつもりで行くことにした。



エレベーターを降りたら、若いイケメンのホストたちが総出で俺達を迎えてくれた。
その様子は、確かに、マイケルの言う通り圧巻だ。



「KEN-G、いらっしゃい。」



列の最後に立っていたのがシュウだ。
そう…俺の知ってるシュウよりはややゴージャスながら、やっぱりあのシュウに間違いない。
懐かしさに胸が熱くなった。



「シュウよ、今日はご近所の友達を連れて来たんじゃ。
皆、男性じゃが、よろしく頼むよ。」

「男性も大歓迎です。
皆さん、いらっしゃい。
この店のオーナーのシュウです。
よろしくお願いしま…す。」

「シュウ、よろしくね!」

ネイサンがシュウの手を固く握った。
だが、その視線は俺の方を見ていた。



「あの、もしかして…
青木さん…ですか?」

「あ、はい、初めまして。
青木和彦です。
なぜ、俺のことを…?」

「あ、あぁ、あなたはこのあたりでは有名な方ですから…」

それは、おそらく亜理紗の事でだろう…
どこかで俺のことを見たことでもあるんだろうか?
それにしても、やはり、シュウは昔のことはまるで覚えていないようだ。
そのことはわかっていたが、とはいえ、その事実を目の当たりにすると寂しいものだ。


「では、どうぞ、こちらへ…」

俺達が通されたのは、VIPルームと思われる広い部屋だった。
シュウとその他に二人のホストが一緒に入室した。