「今日はお招きありがとう。」

続いて、おじいさんがやって来て、そして、最後に野々村さんがやって来た。



「それじゃあ、ネイサンの来日を祝して…かんぱーい!」

「乾杯!」

マイケルさんの音頭で乾杯をして、パーティは始まった。



「とても綺麗な方ですね。
ぱっと見たら、女性にも見えますよね。」

「そうだね。
それにしてもやっぱり兄さんの周りには普通の人はいないね。
変わった人が多いよ、全く。」

私は、こそこそと野々村さんとそんな話をしていた。
タカミ―さんは、懲りずに兄さんの隣にぴったりくっついて、ネイサンさんはおじいさんと気が合ったのか、なんだか楽しそうに話をしていた。



「ひかりさん…あれ以来、青木さんは特に何も?」

「うん、最近は何も言わないよ。」

「それは良かったですね。」

「うん、ネイサンさんのことがあったからかもしれないけどね。
でも、ま、とにかくしばらくはおとなしくしとこうと思うんだ。」

「それが良いですね。
実はこないだのこと、KEN-Gさんにもお話したんですよ。
やっぱり、KEN-Gさんも同じようにおっしゃってました。」

「そうだよね。ほとぼりがさめるまで、お出かけはあんまりしない方が良さそうだよね。」

まぁ、純平君とはメールや電話でいつでも連絡取れるし、行ってもどうせ一緒のテーブルにはなれないから、特別お店に行きたいってこともないし、まぁ、そんなに何がなんでも出かけたいっていう気もない。
今は、兄さんの機嫌を損ねないことが一番だよね。



パーティはこれといったトラブルもなく、和やかに…そして楽しく過ぎて行った。