……きっとそうだ。
「ひかりさん」のことを知ってる人なんて、いるはずないんだから。
おじいさんの気さくな御人柄のせいなのか、私もいつの間にかけっこう打ち解けて来て、お宅のことやらなにやら話していると、青木さん達が来られたとの連絡が入った。
しばらくして入ってこられた三人は、いつもより一段とおしゃれな出で立ちで、まさにモデルさんみたい。
「初めまして。
青木和彦と申します。
本日はお招きいただき、本当にどうもありがとうございます。
しかも、こんなに遅れてしまい…」
「はぁーい、KEN-G、遅くなってごめんね!」
まだ話し途中の青木さんの横で、アッシュさんはおじいさんに片手を上げてにこやかに微笑みかけ、青木さんは驚いた様子でそんなアッシュさんをみつめられた。
「アッシュ、待ちかねたぞ。
さぁ、皆さんも座って下さい。」
「KEN-G、遅くなったお詫びにこれ…」
アッシュさんは、ケーキの箱とおぼしきものをおじいさんの前に差し出した。
それは、いつも売り切れでなかなか買えない某有名洋菓子店の箱だった。
「おぉーーーっ!
買えたのか!?」
「……まぁね!」
アッシュさんは片目を瞑り、にっこりと微笑む。
「アッシュ…?」
青木さんは事のなりゆきが理解出来ないように、小さな声でアッシュさんの名前を呼ばれた。
「実は、この前、KEN-Gと話した時に、甘い物が好きだって話を聞いたんだ。
で、この店の話になって…」
「昼間でかけてたのは、それを買いに行ってたのか。」
「そういうこと。」
アッシュさんはおじいさんととても一番お親しい様子で、隣の席に座って早速話をし始め、私の向かいには青木さんが座られた。
「野々村さん、どうしてここへ?」
驚かれるのも無理はない。
私は、曖昧に微笑んで誤魔化した。
「兄さん…ごめんなさい。
私、一人で来るのが心細くて、野々村さんを呼び出したんだ。」
「なんだって…
野々村さん、申し訳ありません。
こいつがご迷惑をかけたようで…」
青木さんは私の向かって小さく頭を下げられた。
「ひかりさん」のことを知ってる人なんて、いるはずないんだから。
おじいさんの気さくな御人柄のせいなのか、私もいつの間にかけっこう打ち解けて来て、お宅のことやらなにやら話していると、青木さん達が来られたとの連絡が入った。
しばらくして入ってこられた三人は、いつもより一段とおしゃれな出で立ちで、まさにモデルさんみたい。
「初めまして。
青木和彦と申します。
本日はお招きいただき、本当にどうもありがとうございます。
しかも、こんなに遅れてしまい…」
「はぁーい、KEN-G、遅くなってごめんね!」
まだ話し途中の青木さんの横で、アッシュさんはおじいさんに片手を上げてにこやかに微笑みかけ、青木さんは驚いた様子でそんなアッシュさんをみつめられた。
「アッシュ、待ちかねたぞ。
さぁ、皆さんも座って下さい。」
「KEN-G、遅くなったお詫びにこれ…」
アッシュさんは、ケーキの箱とおぼしきものをおじいさんの前に差し出した。
それは、いつも売り切れでなかなか買えない某有名洋菓子店の箱だった。
「おぉーーーっ!
買えたのか!?」
「……まぁね!」
アッシュさんは片目を瞑り、にっこりと微笑む。
「アッシュ…?」
青木さんは事のなりゆきが理解出来ないように、小さな声でアッシュさんの名前を呼ばれた。
「実は、この前、KEN-Gと話した時に、甘い物が好きだって話を聞いたんだ。
で、この店の話になって…」
「昼間でかけてたのは、それを買いに行ってたのか。」
「そういうこと。」
アッシュさんはおじいさんととても一番お親しい様子で、隣の席に座って早速話をし始め、私の向かいには青木さんが座られた。
「野々村さん、どうしてここへ?」
驚かれるのも無理はない。
私は、曖昧に微笑んで誤魔化した。
「兄さん…ごめんなさい。
私、一人で来るのが心細くて、野々村さんを呼び出したんだ。」
「なんだって…
野々村さん、申し訳ありません。
こいつがご迷惑をかけたようで…」
青木さんは私の向かって小さく頭を下げられた。



