だって
男性にそんな風に想われるなんてなかなか無かった。
だから、つい浮かれちゃって…
そのまま自分の席に座る十一文寺君を見て切ない気持ちになる。
(怒ったかなぁ…?)
何だか心がズキズキと痛みだす。
その頃
兄は、勇一郎と生徒会室に居た。
「あった。
よし、これを今日中に先生に渡しておいてくれ」
「了解しました」
勇一郎は、その書類を受け取った。
そうしたら
ガチャッと市原先生が入ってきた。
「おはよう…高遠寺君」
「…何だ?
勝手に生徒会に入って来るな」
クスッ
「あら、冷たいわね。せっかくいい事を教えてあげようと思って来たのに」



