統廃合したといっても、クラスは三クラスであるがよくよく見れば一クラスの人数が少ないことがわかる。それは余っている教室を広く使い、ロッカーなんかもちゃんと使えるようにということらしい。クラスは三つあるが、人数は変わらず少ないまま。たぶん、これからまた減っていくだろう。
そんな学校だから、図書室に熱心に通う人なんて少ない。
今はプライバシーの云々があるからと、図書カードに名前を書くというのは減ってきているそうだが、まだここはそのカードを使っている。さすがに名前を書くのはカードではなく図書委員などか管理する名簿となっていた。借りる人が少ないから、何でもいいのだろう。今さら分類云々熱心にいう先生もいない。
だから、だ。
放課後、図書室にいることが多い。図書委員ということもあってか、先生方は快く鍵を貸してくれる。
私が図書室にいるのは勉強のため、というのもあった。勉強、といってもあの何時間もやっている受験生のあれとは違う。もっと、穏やかなものだ。
地元の中学は、どちらかというと荒れていた。一部のだなんて大人はよくいったいたが、本当は違う。みんなが荒れていた。悪いにも段階とかそういうのがあって、擦り付ける人もいたのだ。普通に生活している人と、問題ばかりの人らば先生がたは前者を信じる。
そんな生徒らがあがってきて高校生となって、さらに面倒なことをやるのは見えている。
そんななかでも勉強して上位をキープしておけば、進学するのに楽になるのはわかっていた。
……狡いだろうか。


