先輩は驚いたのか少し目を丸くしていた。
「……俺が先に言おうと思ってたのに」
「ふふっ」
「……俺も」
そう、顔を赤くして照れくさそうに言う先輩。
この笑顔をずっと見ていたいって、この人とずっと一緒にいたいって、そう思った。
でも、二年後。
先輩は突然、あたしに告げたんだ。
「俺、東京の専門学校にいく」
先輩が大学のことで迷っていたのは知ってた。
なかなか志望大学が決まらなくて悩んでるって、他の先輩から聞いていたから。
でも……他の先輩と同じように地元の大学を受けるんだと思っていた。
だから、そのときの私の頭は働かなくて。
やっと理解したときには、先輩にもう簡単に会えなくなるんだ、そればかりが頭の中をグルグルしていた。

