「急に連れ出しちゃって、ごめん」


「大丈夫....っだけど、」




頭がパニック状態



「虹、久しぶり


大人っぽくなったな」



ニッと歯を出した




「賢っ....


あんたは身長伸びてないじゃない」





私より低い彼に笑いかけた





「もう、賢 じゃないんだよな」



「え....?」




「入野航。入野賢はもういないんだよ」




わたる....さっきの、名前


なぜか、引っかかる名前



「母親が再婚して、名字が変わった。

前の父親が、母親につきまとってくるから俺は小学校を変えて。


それでもつきまとってくるから、


俺は名前まで変えさせられたんだ」




「....っつ....」




そんなこと、みじんも知らないで私は



賢 なんて呼んで....




「無神経で....ごめん」



グイッ



「そーゆーネガティブなとこ変わってないなぁ」




過去と重なる



「ひょんな、そと....(そんなこと)」



ほっぺを両手で挟まれた




顔がめちゃくちゃ近い



小さい頃と同じ



でも全然、


この胸の鼓動は同じじゃない。






ドクンッ


ドクンッ



「賢って名前の方が正直好きだし、


それにー....


虹とまた会えてよかった」




ドキッ



「....私もっ....///」




「マネージャー、よろしくな」





「う、うんっ」





完全にこれは



恋 だと




思いたかった




運命的な二人の再会と


運命的な、航と....雪の出会いが





トライアングルを作り出していく。