‐さらに30分後‐

「虹ちゃん!雨やんできたわよ」

「そうですね!じゃあそろそろ帰ります

ありがとうございました」



カンッカンッカンッ


階段を降りて、


ドアをあけて、


真っ黒な空に傘を広げた



パシャッパシャッ

うわ。靴下濡れちゃったよ…。





ザァァァァッ


「虹、…?」




そこにはびしょ濡れで、

雨に打たれる凪がいた



「な、っ…びっくりした、!

ていうかなんで、…っ」


パシャッパシャッ


駆け寄ると、



ギュウウウウウウ


冷たい体に抱きしめられた

ドキ



パシャッ

傘を落とし、

冷たい雨が私にもふりかかる


「ち、ちょっ…///」


ザァァァァッ

「どんだけ待ってたと思ってんだよ…っ、」

「別に待っててなんて…、」


「俺が、会いたかった

お前に」


ザァァァァッ


「なっ…」


ギュッ

抱きしめられる力が強くなる


「あえて、良かった」



ドキン

雨で前髪が濡れて、

トロンとした瞳で見つめられる




「~っ…つ」



「賢のことなんか



忘れろよ…」



ザァァァァッ




「俺はお前が…虹のことが



好きだ」