「二宮、離してよ!離し…」


ドンッ

「い、いきなり止まらないでっ…」



「…なんで浴衣着てんの」

背中に鼻をぶつけた私は無視でクエスチョンマークを言われる


「な、なんでって、

お祭りだからだよ!

二宮こそ、浴衣来てるじゃん」


くろい浴衣がなんか大人っぽい

(けど小さい)



「オレはねーちゃんに着せられたんだよ」


「ねーちゃん…」


めちゃくちゃ可愛いって噂のおねえさん?

いいなぁ…。


「女の浴衣と男の浴衣は違うんだよ

いろんな意味で!」

なにそれ…全くわかんない…




分かってるよ

つんつんしてるしいつも

毒舌だし



褒めてくれないことだって。


クルッ

「似合ってんな




橘じゃないみたいで戸惑うわ」


ドキン

「い、今なんて…///」


「1回しか言わないんで?」



ドキンドキン


「手繋いでいい?」


「…いちいち聞くな」

「じゃあつなぐね!ヽ(*´∀`)ノ」

ギュッ


手、小さいのに

ゴツゴツしてて


男の子だなぁ…


「橘さぁ、

昔から本当 幸せそうな顔するよな」


「昔?って?」


「小学6年時とか

ん~いろいろ」


色々って…


「そんな時から私のこと見てたんですかぁ?」

ニヤニヤ聞いてみたら


「わりぃかよ」


ず、図星!?///


「い、いや、全然、全く…///」




ドキンドキン


「そ、そーいえば今日

なんか用事とかあるんじゃないの?」


「~…」

「え?終わってないのにきたの?」


「…

こっち優先するに決まってんだろ」


ドキ

「でも、用事って一体…」



ドーンッ

パラパラパラッ


「「花火…」」