5分くらい走った


浴衣は着崩れして、


涙でボロボロで



でも走って、



カンッ

ズサァァァッ

「い゛っ…た…」


転んでしまった



ポタ ポタ


私、いつからこんなに

弱くなったんだろう







「高橋?」





「たけ…っ…」


「何やってんだよ、電話、繋がらないし心配したん…」


ギュッ


「たけ…私、私、っ…」


抱きついてた


なんでかわかんない。


優しさが辛くて

足から出る血が痛々しくて


「ちょっ、…え、///」


「私、…グスッ…」


ポンッ


「大丈夫、俺がいるから、」


背中に手を回して、

ポンポンしてくれる手が


優しくて


優しすぎた。




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「落ち着いた?これ、…」


ハンカチを渡してくれた



「ありがとう…」


涙をふいてると

「膝、痛そうだな…」

血がドクドクでている足を見てつぶやく



「止血するから、


えーっと、水道水道…」


ジャァァァッ


夜のベンチ

青い電灯


「たけ、…なんで、私に電話したの?」


「今言ったら、もっと辛くなるから


今度でもいい、?」


なんとなくわかった

ー嵐のことじゃないの?


でも、いまはたけの優しさに甘えさせてもらう



「うん、いつでもいいよ」


ちょっとしみるよ、って

私の足の血を濡れティッシュで拭き取ってバンソーコーをしてくれた


「たけ、女子力…」


「いやいやいやそんなことないから


痛くない?」


「うん、ありがとうね」


よいしょっと

隣に座るたけ


「高橋が泣くとこ久々に見た」


「そう?…」


「うん、

なんかさ強い女ってイメージあって

才色兼備~みたいな


でも、高橋も女の子なんだな


って思った



強がらなくてもいいと思うよ


女は甘えた方が可愛いぜ」

とか冗談まじってて、

ドキドキしてる私


「高橋、って呼ばれると他人みたい


雷でいいよ、

小学校の時からの付き合いなんだし…」



「まじで…わかった。」





聞き分けがよろしいね



「雷、…」


「ん?」

なんか新鮮…


「た、ただ呼んでみたかっただけ…///」



ドキン


なにそれ、…めっちゃ可愛い。


「…たけ」


「ん。」


「ただ呼んでみたかっただけ…!///」


「可愛いんですけど。」

「口に出さないで、照れる!///」



たけといると

なんでこんなドキドキできるんだろう



すごく安心する




トンッ


「ちょ、たか…雷、!///」


「ん…」


この時の私は理性が飛んでたみたいで


たけの肩に首をおいたみたいで

そのまま寝たの。





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「雷…起きてよ

まじで理性が飛ぶんだよ…っ///」


スーッスーッ


「ムニャ…


たけ、…ありがとう、、」



「…ありがとうは

俺なのに。雷ー…」