「龍ちゃん!彼女着れたわよ!」


「ん。」



シャッ


「どうどう?」

試着室のカーテンを開けたところにいた龍は口を開けてフリーズ


「ちょっと、なんかいいなさいよ!」

渚さんに背中を叩かれて

顔を真っ赤にして


「やば、い


めっちゃ…その、かわいい ///」


照れてる…。


「龍ちゃんのタイプにしたからね~浴衣!」


青いアサガオ模様の浴衣に

髪の毛までセットしてもらって


「じゃあそれ買うから、いくら、」


え?


「龍ちゃんいいよ~いとこなんだし」

「いやいやそーゆーわけにも」


「龍、いいよ!?私のだし、それに、浴衣なんていくらすると思っ」

「ここはカッコつけさせろよ」




「…う、うん/////」


「渚、俺の親には言うなよ~」

「もちろん☆龍ちゃんイケメンね~」




龍ってこんな、


男前だったっけ…




「じゃあまたね☆雷ちゃん!」


「ありがとうございました!!」




~帰り道~


「渚さんすごい綺麗で、いい人だね!」

「ねーちゃんみたいなもんだからなぁ」


「いくつなの?」

「今年18だっけな…」


わ、若い…

「お店は一人でやってるの?」


「両親なくなってんだよ

交通事故でな」



「そ、そうだったんだ…」


てことは、尚って人も、だよね。



「それで、両親の浴衣店ついで、二年前からやってんの。

中卒で、行きたい高校も我慢して。


すげー女だよなまじで」



「そっか…」


「でも、結婚すんだよ」


「えっ!?」


「お店の常連であって、中学で出会ったひとと。

その人が高校卒業したら2人でお店やるらしいよ」



なんか、素敵


「だから俺も言われてんだよな


中学から、一生を捧げる人と出会う可能性は十分あるからーって」


「そうだね、それすっごい素敵!」



「…おう、


じゃ、また日曜日な?」


「うん、今日はありがとう


浴衣も」

「おう」




手を振って家のドアに手をかけた時



「高橋!!!!」


振り返ると



「…っ、…キスしていい、」







「え。…!?!?/////」


真っ赤な龍の顔


な、なんで、?!


「ダメなら、いい、」


あ~俺何言ってんだろと顔をおさえてなげく龍





「ーーいいよ ////」


え?って一瞬驚いて

龍はニコっと笑った




耳にかかる彼の手



目をつぶったその時




「高橋…???」


ビクッッッ




「た、たけ…?」






大ピンチ