ドキドキが治まらないまま、

厨房に戻ると

愛ちゃんがいた。

「ねねっ、ここちゃん!」

着物の裾を少しあげてかけよってきた



「さっきの、すごくキュンキュンした♡

少女漫画の1面みたい!」


「み、見てたの!?///」

また、顔に熱が上る


「うん♪雷と♪」

は、恥ずかしい。


「絶対、見とれてたよね?あの人。」


「あの人って、信?

見とれてたーって?」

「気付いてないの!?明らかに、ここちゃんの着物姿に見とれてたよ!」

ドキンッ


「う、嘘!そんなタイミングなかったよ!?」

「最初、ここちゃんが

レモンパイを嫌いだよね?って
聞いたとき、

あの人、顔が赤くなってたもん。

あれはレモンパイを見てたんじゃなくて、ここちゃんの着物姿を見てて

不意を突かれて赤くなったんだよ♪


そんなあの人を見て、美人さんも、何かヤキモチ妬いてたし!」


愛ちゃん、見過ぎなのでは!?

でも、確かにあの時、咲さん、

何か言いたげだった。



「ここちゃんもイイ感じの人が居たのね!」

のれんをくぐって出てきた雷ちゃん


「〜///」


「夜は恋バナだね!」

雷ちゃんの言葉に


「あ、でも私、雷ちゃん景品枕投げ大会見たいかも!」

「え゛、本気でやるのあれ?!」


「もちろん♪」

「ま、それまで恋バナしよ!」


雷ちゃんに肩をポンッとされた


「そろそろ、ウチらも夕食 食べよ」

「いこいこ!レモンパイ〜♪」


愛ちゃんの レモンパイ音頭 を聞きながらのれんをくぐると

ポロと堀内くん以外は席について、ジュースをよそったりしてた



「ギョウザうめぇぇぇ」

一足先に食べてる亮が、歓喜をあげてる


「これ、作ったの、誰?」


初めて話しかけられた人。


「え?....レモンパイですか?」

確か、なんとか龍。


レモンパイを指さして言う


「そう」


「主に、私と雷ちゃんです

虹ちゃんと、霞ちゃんも....」



少し、目を見開いて笑う


「サンキュー

あとこれ、すげーうまいわ」


「あ、ありがとうございます」


そのあと、

「わぁっ、抹茶パフェあるじゃん♪」

と、席についた雷ちゃんを


見つめてた、彼を見て


すぐわかった


雷ちゃんのことが、好きなんだって