そこで出会ったのが、彼女



高橋雷



だった。



俺が先輩に絡まれてたときの、


その前から名前と顔は知ってた


入学式で寝坊してきた俺の事


ただ一人

ジト目で見たり、笑ったりしなかった子。




それに、1番最初に同じクラスで友達になった


武内亮の想い人。


「俺さ武内亮!よろしくなっ、

入学式早々寝坊とかお前、度胸あるな!」

席が近くて、斜め後ろの俺に声をかけてきた



「よろしく、俺、水無月龍。」

身長小さいし、顔、丸くておにぎりみたいだけど

直感でいい奴だ、って思った


「雷〜、同じクラス嬉しいっ♪」


学級委員の女の方が、亮の斜め前の前の席の子に抱きついた


「香、私も嬉しいよっ」

にこっと笑いながらいう彼女。


雷、って言うのか。

入学式で笑わなかった子






わ、すげータイプ....。

髪の毛のくるくる感も、茶がかかった髪色も。

すらっとした手足も。



プリントを回すとき、振り返るとき。

結構離れてるのに、....


ふわっと香るラベンダー?がすごい香ってる。

シャンプー?それとも....。


バサバサッ

「おい武内、ちゃんと掴んめよ!?」


「お、おう..../////」


亮が、回ってきたプリントを全て落として。前の男子に怒られてる


のに顔赤いし、尋常じゃないくらい赤いし....。


「亮、どうした?顔赤いし」

俺が聞くと、


「な、なんでもねー..../////」


ますます赤い。


しばらく立って、長ーい先生の話に飽きてた頃


亮がじっ、と見つめて、にこにこ笑ってる姿が目に入った

何見てんだろ....。



あ、もしかしなくても....



「亮、まさかお前、高橋さんのこと、見てる?」


俺が耳打ちすると、

「....はぁ、はぁぁぁ!?///////」


ガターンッ

先生の声だけの沈黙の中、急に立ち上がって椅子を倒した


「武内!(゚皿゚#)座れ!」

先生、こっわ....ばばあじゃん。


「はいはい....。」

ガタンッ


亮は座ると、クスクス笑ってる高橋さんのこと。

見つめて切なすぎる表情を浮かべてる



「ふーん、本気で好きなんだ」

「〜、龍。」

ムッとした赤い顔で頬杖をつく



「まじ?」

「ああ。小学校の時から....。」


この顔だと、片想い?


「すんげーいい奴なんだよ。....


一目惚れして、見た目ドストライク。

話してみたら、なんかもうタイプってこーゆーこというんだっておもって。///


あんな奴、ほかにいないだろ」



うんわぁ、すっげ惚れてる


「告白しないの?」

「フラれる勇気がない」

「フラれる前提かよ?情けないな」


「お前に分かるかよ。俺がどんくらい、



高橋のこと好きかー....。」




「ま、頑張れ

応援してやる!」

「サンキュー」


応援してやる、なんて


その時は思ってたけどー。



事態は変更しすぎた。