プルルルルルルル


ポッケに入ったケータイの着信が鳴る


あ、ゆきちゃん



「もしもし?笑ちゃん?起きてる?」

「起きてるよ〜〜」


「風の音するけど....いま、歩いてる?」

「ううん....ちょっと転んじゃって....」


「ええ、それやばくない?来れる?」


「いや....一回家に帰る

結構ひどいし....。それで、また連絡するね!

行きたいから後から合流かも。」



私が言うと、


「わかった、じゃあ、お大事にね?」


「うん!」


プツッ


ふぅ、....とは言ったものの


人が通る気配すらない....。


立たないと....。速く行きたいし....!!




「マネージャー




家、帰ったんじゃなかったんですか?」


「ほ、堀江...!?」


はぁっ、はぁっと息を切らして



私の腕を支える、堀江。


「な、なんで....っっ!?バスは!?」


「高橋さんに行けって言われて。」

ピッと見せられたケータイ画面

には、


私の家の地図