~っ、


聞いてしまった


虹ちゃんの、お話



私、糸乃雪は。

休憩で愛に会いに来たんだけど、


ドアの外で虹ちゃんの話が聞こえて

10分くらい立ち聞きしてしまった。




「それから、もう、一週間

病室にすら行ってないんだ」

苦笑いする虹ちゃん。



「てか、愛~!目腫れてるよ!?」

「だって、切なすぎて....(;Д;)」


愛は鼻水をすすりながらティッシュ片手に大泣きしてる


「あれ、その航って人、バレー部?」

愛の質問にどきっとする



だって、私、その航に告白して


俺も、って言われて....



それから何も進展ありませんけど....。

これ一応お付き合い。です。よね?


「そうだよ!すごい優しくて真面目な人」


虹ちゃんのアンサーに少し、ずきっと来た


「あれ、でもその人、

雪の知り合い....?」

ドキィィッ


愛~~~~~っっ!



「きっと両想いだと思うよ

お似合いだし!」

少し、ホッとしたのはなんで??



「そっかぁ、雪じゃなかったら虹ちゃんに航とくっつけ!って言えるのに....!」


「いやいや、双子でも違いますよ~!」

二人はそれから笑いあってた



虹ちゃん、すごい深刻そうだった


賢さんも。そんな状態だったなんて。



さすがに今の状況で保険室入れないし


出直そっかな....。


サァァァァッ

風が暑い太陽の下の砂を飛ばして

みんなの歓声も巻き起こす


もうすぐ、大目玉のクラスリレーだし


行こっか、な!