「なんか、久しぶりだな

こんな近くにいるの」


グラウンドを出て歩道を歩く



二宮の髪の毛からふわっとシャンプーの香りがする


何コイツ....男の癖にめっちゃイイ香り!


「....聞いてる?」


「え!?へ!?あ、うん!?」


全く聞いてなかった、どうしよう



「....なんて言った?俺」

う、....



「橘が、好き?とか?」


顔が見えず、意外と広い背中

だから思わず冗談を言ってみた



「は....。お前アホだろ」


「そんな怒んないでよ〜うそ!」

「嘘じゃなかったらなんだよアホ」


相変わらず毒舌め。



「あれ、なんか....ドキドキしてる?」


「はっ....!?!?」

「いや。心臓の音....私じゃないと思って」



「....おめーだって聞いてんじゃねーか俺の心臓音


変態とか言っといて....」


「....〜聞こえてきたの!」


「聞きたかったんじゃなくて?」

「え....?」



「俺の事、好きなの?」