「全身やっちゃってるわねぇ....。

痛いでしょ?でも、


骨は折れてないから大丈夫」


「はい....。」


保健室の先生に包帯を巻いて貰い中。


「一週間後の体育祭は見学ね


一応、今日の帰り病院に行ってきて」


「本当ですか!?」


「....あからさまに喜ぶな」

「ご、ごめん....」


隣で二宮がムスっとしてる



「彼が助けてくれたの?」

「あ、はい!!!」


「いえ....。俺が怪我させたんです」


ドキッ

敬語もやばい。


「そうなの??じゃあ

責任取らないとね!」


先生はガタンと救急箱を閉じて笑った


「はい、まぁ....。するつもりです」


ドキッ


さっきも言ってたけど

本当に取ってくれるんだぁぁ。



「頼もしいわね うらやましいわ


じゃあ、お大事にね」


ガララッ


先生がいなくなると、

なぜか気まずい。




「....責任、取らなくていいよ!?

私がにげてこけたんだしっ!!」


「俺が追い回したせいだろ」

「ま、まぁそれもあるかもしれないけど」


「....ほら、いくぞ」

ギュッ


「は、はぁ!?///」

手を掴まれて、

ん。としゃがむ




「おぶってやるよ、」


「大丈夫です。」


「歩けねーだろ 強がんなよ」

む、り無理無理無理



「重いからっ」

「へーきだよ」


「うっ、とか言われたら傷つく」

「大丈夫」


「あんたのが絶対軽いもん」

「....あのなぁっ....」


グッ


「わ、バカ!?おろしてっ///」


足がすくんで、真下には二宮の頭


「つべこべうるさいんだよ

俺が小さいからってなめてんだろ


男だっつーの」


ドキッ


「は....い。」


本当、ドキドキされっぱなし....///


「....下駄箱、何番?」


「26番だよ」

「袋とかないの?」

「そこに入ってるよ」


ガサッ

袋を出すと私の靴を入れ始めて

自分の靴を履いた二宮


「え、ええ!?まさかこのまま病院に行くの!?」

「それ以外ねーだろ」


「いいよ!!!みんな、体育祭の練習してるし!!!見られちゃうよ!?

結構病院遠いし....。」



私が、二宮の肩から離れようとすると

「暴れると落ちるぞ


みんなに見られんのが嫌なら顔伏せとけ」


「....〜っ....///」

ギュッ


私は、顔を二宮の肩に伏せた


「お、おいっ!?///」

「....顔、伏せとく」


「....タオルとかねーのかよ///」


「ない。」


意外と、肩幅広いんだ


私のが絶対重いのに

持ち上げられちゃうくらい、筋肉あるんた。


グラウンドに出ると


「キャァァァッ、あれ、二宮じゃない?」

「おんぶしてる!?キャァァァッ」

「上に乗ってるの、誰々?!」



そうぞうしてた黄色い歓声


「〜っ、二宮くん....。」


猫とかいう子がううっ、と涙声で見つめてる


「橘」


「え?」


「あんまりしがみつくなよ」

「ごめん!!!重い?」


「重くねーよ それはいい加減離れろ」

「じゃあ....?」




「心臓の音が背中に伝わってくんだよ」

「はぁぁぁぁぁぁっ!?!?///」


そのとき、顔をあげたせいで



「ええっ、あれ、橘愛じゃない!?」

「うそっ!!!意外ー!!!」

「えええっ二宮くんんんん!」



パニック



「聞かないでよ!そんなの!変態!」


きっと、私が二宮のひとことひとことにドキドキしてたのも聞こえて....。



「....意外と、心臓素直だよな

おまえ」



「は、はぁ!?///」