「あ〜あ。いいことないかな」


体育祭の練習ばっかにため息ばっかな私、


糸乃雪。


「雪ちゃん〜!!!!愛が!!!」


暑い日差しに照らされながら汗をタオルでふいていたら


「笑ちゃん....愛が?」


笑ちゃんがダッシュで走ってきた


「じ、実は....っ


階段から落ちて全身負傷って....」


「はぁ!?!?」


愛....バカ。


私は笑ちゃんの後につきながら保健室へ向かった


ガララッ


「愛〜大丈夫??雪ちゃん連れてきたよ」


保健室に入ると


「雪ぃぃぃ!死ぬかと思った!!」

愛が包帯をあらゆるところに巻いてベッドに寝ていた


「いや、生きてるし」


元気そうでよかった、と心の中では思った


「俺、先生に話してくるから」


「ありがとう、二宮」

奥から二宮、の声



「いや、あんま暴れんなよ。」


ガララッ


「って、え!?二宮!?」

ドアから出ていった二宮に私がびっくりしていると、



「カクカクシカジカで....。


責任とってくれるみたい....♡」


言葉も目もハートマークな愛がにやにやしてる


「良かったねぇ!体育祭も休めるし一石二鳥☆」

「雪....顔が怖いわ」


「あ、そーいえばさぁ

私がさっき雪ちゃん呼びに行く時すれ違った人....。


保健室から出てきたけど、愛の知り合い??」


笑ちゃんの問いかけに、



「あぁ、バレー部の人みたい」


ば、バレー部....!?



「な、なにしに!?!?」

「雪!?珍しい。そんな食いつくなんて」


「もしかして、航って名前....??!」

「確かそんな感じ....。って、知り合い?」



会いたい



今日の体育祭クラス練習にも来てなかったし



ずっと。会ってない


会いたい



「私、行ってくるね!!!!」


「いってらっしゃぃ!てっきり私は卓球部のクール君だと思ってたけどねぇ....( ´ ▽ ` )」


「愛、笑ちゃん、今度話聞いて!」

ガララッ