「霞さんっっっ!!!」


後ろから突然の声


「お、キタキタ 錦織」

「マネージャーがお待ちだぞ」


「か、霞さん、部活に来るなら言ってくださいよ!」

はぁっと言いながら息を切らす彼


「委員会は....!?」


手に持っている資料と消しゴムを見て言った

「抜け出してきました

窓から見えたんで」


にこっと笑って、微笑む


「....そんなにまで好きなの?」



「えっ....」


「部活」

「部活ですか」



はぁっとため息をもらして



「部活は大好きですよ

でも、それは霞さんが居るからです」


「え....」



「気付きませんでした?

俺、結構アピって来たんですけどね」



キャーーーッ


黄色い歓声と


ヒューーッヒューーッ


黒い冷やかし声


「に、錦織....」


「....はい。」




「ごめんなさい!!!!!」


頭はからっぽで口が動いて


「え....」

「私、錦織のこと、そんな風に見たことなくて

そーゆー経験もないし....っ」



「....霞さん」


「すごい、イイ人だよ

好き、だよ

でも、恋愛とか良くわかんない」

目をギュッとつぶった


「じゃあ、目標は恋愛経験するにしましょうよ」


「へ....」


「俺と恋愛しましょう

お試しで付き合ってください」


「は....っ」


「目標、1つ叶いましたね

目標を見つけるって目標!!」

にかっとわらう


「....ば、ばかじゃないの!?!?私、恋愛なんて経験したくないし!!」

「え、ちょっ、霞さん....」


「戻ります!!!」

タタタタタタタタタタタタタタ!



無理だ。



心臓が持ちそうに、ないよ。



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