『橘へ


イキナリこんな手紙ごめん


高橋のこととかで、話がしたい


今日はマネージャーを交換して三日目

最終日だから


バスケ部の部室に来て


待ってる。


神崎』



「なによ、この手紙....」


ジワッ


涙がにじむ


また、私の心をぐちゃぐちゃにするつもりなのー....?



「また濡らすつもり?俺のタオル」




「に、二宮!!!」


パッ

彼が私の左手にあった手紙をとって


「ちょっ、返しなさい!!」




「ふーん、こりねーやつ」


そう彼は答えて


私にその手紙を押し付けた



「また行って泣くだけなら行くなよ」



「で、でも、っ....」


雷のこと....聞かないと....


チッ
「またこんなに目が腫れたら....どーすんだよ」

グイッ


舌打ちをした彼は


私の頬を右手で支えて。


わずか10センチもない距離感



「なっ....っ///」


右手の指が私のまぶたを触る



「....どんだけ好きなんだよ」



ズキッ


彼はひとことつぶやいて


私の頬から手を離して歩いていった




「愛ちゃん....。


自分の気持ちに正直になりなよっ」


ふわふわと微笑むここちゃん




「こ、ここちゃん....


正直って....っ」



「フフッ もう、顔に出ちゃってるよ」


「えっ....///!?」


「二宮のことが好きなのにって」



顔が暑い


ドキドキしてる。


「タオル....返せてないし....っ///」


アイツに触れられた頬を自分の手で撫でてつぶやいた


そして私は向かう



「ありがとう、ここちゃん!!!


私、空への恋終わらせてくるよ!」



「頑張れー!」




ー空の待つバスケ部へ。