「ねぇ姫様。」



と 今日も彼は現れた。


もちろん窓から





「姫様 旅をしたいでしょう??」


「屋敷は暇で退屈でしょう??」


「僕と逃げ出しましょうよー??」




時々、投げてくる言葉に驚かせられることが多くなった。


とてもド・ストレートで 彼以外他の人間がは絶対に言わない言葉。








「姫、毎日暇そうですね」



海を眺めて居たら、急に横に現れる彼。








もう一年もこうして突然現れる。




さすがに慣れて、驚かなくなった。








だけど、今だに名前を教えてはくれない。