「ヨイショ!」

「えっ??!?」

なんと、その男があたしをお姫様だっこしてきた!!

「なっ、なに?てか、はなして!!」

「だって、こんなに血が出てたらほおっておけないじゃん?」

「別に1人で行けるから!ほおっておいてもらったほうが楽なんで!!」

「って、おい!暴れたらまた、ケガするって!」

「じゃあ、おろして!!」

と、もめている間に保健室についてしまった…

「ほら!手出して!」

「え?いい!自分で出来るから!!」

「こえーなぁ、ほら!手出して!」

と言いながらあたしの腕をつかんだ…。

「イタッ!」

「わりぃ、少し我慢して…てか、名前は?」

「え?あっ、稲田望来…そっちは?」

「安堂翔だよ!」

あっ、やっぱり!イケメン王子の4人の1人だっ…

「よーし、出来た!」

「あっ、ありがとう!あたし、もう行くね!」

「なぁー、」

と呼ばれて振り返った時だった…

「んっ…。」

安堂の唇があたしの唇に…

”パシッ!“

「何すんのよ!」

「え?キスだけど…!」

「サイテー!」

「もしかして、望来ちゃん初めてだった?」

「うるさい!」

あたしは保健室を飛び出した!

サイテーだ…ファーストキスだったのに…