『あ、お忙しいところ、恐れ入ります。ご近所に引っ越してきたもので、ご挨拶にと思いまして。』


歳は…同じくらいか…少し上かな?


少し茶色で柔らかそうな髪に、いたずらっ子みたいにキラキラした瞳、にっこりすると横に大きく広がる薄い唇。



かかかかかか



かっこいい〜!!




こ、こんなかっこいい殿方が、ご近所に引っ越してくるなんて


篠崎すずか、
一千一隅のチャーンス!!


『これ、引っ越しそばです。』

小さくガッツポーズをとって、にへらとしていた私に、何か箱が手渡される。



でも…
このへんに、引っ越してくるような空き物件なんて、あったっけ。