次の日から、なんだかまた剣人の顔を見るのが恥ずかしくなった私は、日直があるから、とか、綾ちゃんと約束してるから、とか行って、うちを早くでるようになった。



始業式から1ヶ月、毎日一緒に行ってあげたんだから、もう大丈夫だと思ったし。


それなのに、
剣人は相変わらず、うちの教室に来ては、
『学食で一番うまいのは何か』
とか
『寝ててもばれない先生は誰か』
とか聞きにきた。


そして、帰るときにはいつも、
『明日は一緒に行こうぜ』
とあのワンコスマイルで言ってくる。


まるで何事もなかったかのように…



そのうちに、私だけが、恥ずかしがってる状況がなんだか悔しくなってきて。




そうよね。
パパパパパ、
パンツくらい、
剣人にとっちゃ、なんてこと、ないのよね。


うん。



忘れてしまおう!!



そう決めた私は、
剣人のワンコスマイルを見て、やっぱり私の知ってる剣人よね、と無理矢理思うことにした。